ブログ・お知らせ

ブログ・お知らせ

腸内フローラ5

2022/04/22

そのほか

こんにちは、にこにこスタッフ森田です。


ヒトには個性があるように、腸内フローラ(花畑)の状態も一人一人異なっています。
食生活を変えることで、構成する細菌の種類や数にある程度の変化がみられることがわかっています。
アスリートの腸内では、特定の細菌の割合が高いといった研究内容が発表されました。アスリートは運動だけでなく食習慣も一般人とは異なっているため、両方が腸内環境に影響している可能性が考えられます。

運動による腸内細菌への影響・変化を調べる研究がおこなわれています。
特別な運動をおこなっていない一般人を対象に、一定期間決められた運動を続けてもらいます。
そして定期的に腸内細菌を調べた結果、種類や数に変化がみられたようです。
しかし、実験終了後しばらくしてから再度検査したところ、細菌の構成が実験開始前の状態に戻っていたそうです。
この結果より、腸内細菌は運動習慣によってある程度は変化しますが、やめてしまうと元に戻るのではないかと考えられています。

一般のヒトがジョギングを習慣化することで、徐々に速く走れるようになります。
続けていくなかで、筋力や心肺機能が向上することが大きな要因です。
筋量が増加し体脂肪が減少することで、より走る能力の高い肉体へと変化します。
また、乳酸の代謝や炎症の抑制を効率よくおこなえるよう腸内細菌の構成が変化することで、結果的に全身の運動機能の向上に寄与しているのではないかと推察されています。

運動能力の向上には、体の生理機能の一つの要素だけでなく、様々な働きが複合的に関わりあっています。
遺伝的要素も大きく関わっています。
例えば、マラソンや長距離走ではアフリカ国籍のランナーの強さが際立っています。

現在、遺伝子の研究がたくさんおこなわれています。運動能力だけでなく、病気・体質・精神面との関連性など多くのことが解明されています。
同じように、腸内細菌の状態は一人一人の特性と結びついているのかもしれません。


運動量・活動量が多いヒトの腸内細菌は、そうでないヒトと比べ種類に多様性がみられるようです。
この点についても食生活の影響が考えられるため、運動量との関連についてはさらなる研究や考察が必要と思われます。
しかし、運動することで腸の蠕動運動は活発化し便通が促されますので、運動が腸にとって有益であることに変わりはありません。


消化や栄養の吸収は小腸でおこなわれます。また小腸には多くの免疫細胞が存在しており、以前から重要な臓器と認識されていました。
一方、不要となった残渣の水分の吸収や蠕動運動による排便の促進が大腸の主な働きと考えられていました。
ところが、腸内細菌が発見されその生理機能が解明されるにしたがい、大腸の存在の重要性が増しています(腸内細菌は大腸に比べ少ないですが小腸にも生息します)
肝臓やすい臓・腎臓などの状態は、かなり悪化しないと自覚症状にはあらわれません。
しかし腸の場合は、便や便通の状態からある程度は判断・参考にすることができます。
食生活や運動習慣から、元気な腸に整えていきましょう。

< 戻る