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血管の柔軟性

2022/05/20

そのほか

こんにちは、にこにこスタッフ森田です。


少し前のことですが、『血管の柔軟性』をテーマにしたテレビ番組の放送がありました。
一酸化窒素(NO)といった物質が血管に柔軟性をもたらすといった内容です。
一酸化窒素は大気汚染の原因物質であるため、体には良くない印象がありますが、全てのヒトの体内で作られており、血管を拡張し血流を改善するといった効果をもたらします。
健康を考える上では、血液の状態と共に血管の柔軟性はとても大切です。
血管が硬くなった状態が「動脈硬化」です。血管はおおきく動脈と静脈にわかれますが、硬くなってしまうのはほぼ動脈であるためそう呼ばれています。

血管はゴムホースに似ていると言われます。
新しいゴムホースと比べ、古くなるとゴムホースは硬くなってきます。
水撒きをするための長めのゴムホースがありますが、古いものでは硬くなっているため巻き取りが大変です。
更に硬くなってくると、使用時に割れ目や裂け目ができることがありビニールテープなどで修繕する必要があります。
それに比べ、新しいゴムホースは柔らかいため水撒き時の扱いが楽ですし、収納時はスムーズに巻き取れます。

水栓を開けると水が流れます。水栓の開き具合で放水量を調整しますが、ヒトの体では、心臓が送り出す血液(水)量を調整しています。
血液を強く送り出すためには、心臓はより強く収縮する必要があります。一方血管の状態が良好である場合には、心臓は平常の力で働きます。

体全身に張り巡らされた血管には、曲がったり分岐している箇所があるのですが、柔らかいと伸び縮みするため血管自体が広がり、問題なく血液は流れます。
しかしゴムホースと同様に、硬くなった血管では同じ圧力で血液を押し流しても末端まで届きにくくなります。
ヒトの体では例え血管が硬くなったとしても、生きている間は手先足先の末端まで絶え間なく血液を送り届ける必要があります。
そのためには、心臓がより力強く血液を送り出さなけらばなりません。
ただし、ゴムホースが古く硬くなった状態で水栓を最大に開けると、ゴムホースにかかる負荷が大きくなり裂け目や割れ目が生じやすくなりますが、ヒトの血管においても同じような状況が考えられます。


心臓のポンプ作用は、筋肉の収縮によりもたらされます。
血圧が高いということは、心臓の筋肉が平常より強く収縮している状態です。
腕立てやスクワットなど筋肉に負荷をかけた運動を続けると筋肉は疲労します。重りなど負荷を追加すると、より筋肉の疲労は大きくなります。
腕・脚の筋肉と心臓の筋肉は異なるのですが、長期にわたって心臓に強い負荷がかかり続ける状態は好ましくありません。
また強い圧力で内部を血液が流れ続けると更に血管は硬くなり、動脈硬化の進行速度が早まってしまい、より心臓への負担が高まります。それを防ぐためにも、血管自体に柔軟性があり、流れる血液はサラサラであることがとても大切です。

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