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血管の柔軟性2
2022/05/27
そのほか
こんにちは、にこにこスタッフ森田です。
体の健康にとって『血管の柔軟性』はとても大切です。
例えば筋肉の柔軟性が失われると、肉離れなど細胞・組織の損傷がおきやすくなります。
手の皮膚の水分や脂分が失われ硬化すると、あかぎれやひび割れることがあります。
小さな子供は体がとても柔軟ですので、かなり寝相が悪くても寝違えることはほぼありません。
また、イヌに比べネコは骨格を含め体全体の柔軟性が高いため、木や高い塀から怪我なく飛び降りることができます。
怪我や故障だけでなく、内臓や血管など体全体の健康において細胞・組織の柔軟性はとても大切です。
しかし、誰もが加齢とともに皮膚や筋肉の組織は徐々に硬くなります。同様に血管の柔軟性も失われていきますが、食事や生活習慣に気をつけることで、細胞・組織の柔軟性の喪失を遅らせることができます。
NO(一酸化窒素)といった物質が、血管の筋緊張を緩めて柔軟性をもたらすことで、血管内腔が拡張することがわかっています。
NOは全てのヒトの体内に存在し、血管の内側にある内皮細胞に刺激が加わることで産生されます。
血管内を血液が勢いよく流れる刺激でも産生されるため、運動は大変効果的です。
NOが血管に存在する筋肉に作用すると、筋肉の緊張が緩みます。すると血管内腔が拡張し、血圧が低下します。
この効果は一時的ですが、運動を習慣化することでNOは産生されやすくなるようです。
運動だけでなく、ストレッチをおこなうことでもNOが増加することが確認されています。とくに太い血管が通っている下肢を20~30秒程度しっかり伸ばすと効果的です。
また研究により、マッサージをおこなうことでもNOが増加する可能性が示されています。
運動・マッサージ・ストレッチを習慣的におこなうことで、血管の柔軟性が高まり高血圧予防・改善の効果が期待できます。
更に運動をおこなうことで善玉コレステロール(HDL)が増加し、悪玉コレステロール(LDL)や中性脂肪が減少するといったメリットがあります。
血管の柔軟性が保たれ健康的であると、認知症発症リスクの低減にもつながります。
血管の健康には、運動だけでなくバランスの取れた食生活や睡眠の質も大きく影響します。
NOの産生にはアミノ酸が必要となるため、たんぱく質の摂取が大切です。
対して、糖質を多く摂り過ぎ血液が高血糖状態であると、血管の内側が傷つけられ、動脈硬化の進行が早まります。
血流改善のための運動としては、下肢とくにふくらはぎの筋肉を働かせることが大切です。
下肢に送り届けられた血液が心臓へと戻るためには、重力に抗って上昇する必要がありますが、ふくらはぎの筋肉がしっかり働いていると、その循環の手助けとなります。
また健康維持のためのトレーニングにおいても、筋肉量の多い下肢を優先的におこなうのが良いかと思われます。