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痛風2

2022/06/10

そのほか

こんにちは、にこにこスタッフ森田です。


これから気温の高い日が続きます。熱中症や脱水症状に気をつけ、本格的に暑くなる前に対応できる体作りをしておくと、夏場を元気に乗り切れます。
前回『痛風』について書いたのですが、痛風は夏場に多く発症するといった特徴があります。

痛風の症状として多くみられるのは、突然足の親指の付け根に痛みが生じる「痛風発作」です。
血液中の尿酸が増え過ぎると、溶けきれなくなった分は結晶化します。その結晶が関節に沈着し炎症が起きた結果、痛みや腫れといった症状が現れます。

尿酸はプリン体が分解されることで生じます。
プリン体が含まれる食品を沢山摂取すると尿酸は増加します。また、元々ヒトにはプリン体を作り出す機能が備わっています。
プリン体には悪いイメージを持っているかたが多いかもしれませんが、代謝に関わる物質でありヒトの体内に必ず存在します。しかし体内のプリン体量が多過ぎることは問題であり、尿酸の産生量も増加してしまい痛風のリスクが上昇します。

ヒトには尿酸の産生と共に、排泄する機能も備わっています。
通常、体内の尿酸の産生と排泄のバランスが取れていると、血液中の尿酸値は安定しています。
尿酸値が高いため、プリン体の多い食品はほとんど食べないというかたがおられます。
普段から、レバー類や白子・干物などをおつまみとして、アルコールとくにビールを沢山飲んでいる場合には、意識的に摂取を減らす必要があるかと思われます。

ただし含有量に差はありますが、プリン体はほとんどの食品に含まれています。また、タンパク質が多い食品にはプリン体も多く含まれているといった傾向があります。
そのため、プリン体が多い食品を制限し過ぎると、タンパク質や鉄分など他の必要栄養素が減少するおそれがあるため、極端に避ける必要はないかと思われます。

しかし尿酸値が高い「高尿酸血症」が続くと、痛風発作や合併症のリスクがあるため改善は必要です。合併症の一つとして、腎臓に尿酸結晶が沈着することにより、腎機能に障害をもたらすことがあります。
体内の尿酸が過剰になり過ぎないように注意し、排泄を促すことは大切です。プリン体が多く尿酸が増加しやすい食品があるように、排泄を促す食品もあります。

内臓肥満などメタボリックシンドロームに該当すると、尿酸の排泄機能が低下し痛風が発症しやすいことがわかっています。
メタボリックシンドローム改善のため食生活や運動習慣を見直すことは大切です。ただし負荷が強く激しい運動をおこなうと、かえって痛風発症のリスクが高まるといった報告がされています。
高尿酸血症は若い男性に多いのですが、尿酸値改善のためには有酸素運動や低負荷での筋力トレーニングが推奨されています。

尿酸は尿と共に排泄されるため、体内水分量が減少し尿量が減少するのはよくありません。それが夏場に痛風の患者が多くなる理由の一つとされています。また、夏場はビールの摂取量が増えるといった点も関係しているのではないかと考えられています。
痛風を発症する年代としては、30~40代の男性がとても多くなっています。
夏の暑い日に一日中体を動かし多量の汗をかき、その後に冷えたビールを沢山飲むといった機会もありますが、尿酸値が高いかたにとってはかなりハイリスクな行動となるため気を付ける必要があります。

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