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食物アレルギー
2022/07/15
そのほか
こんにちは、にこにこスタッフ森田です。
食品のパッケージの裏側には、原材料や栄養成分と共にアレルギー成分が表示されています。
日本では「鶏卵・牛乳・小麦・そば・えび・かに・落花生(ピーナッツ)」の7品目の発症件数が多く、また重篤化のリスクも高いため、表示が義務付けられています。
本来、免疫は細菌やウイルスなどの異物から自分自身を守るために働くのですが、何らかの原因でその働きに不具合が起きることがあります。人体に害のない花粉などに対して過剰に反応し、自身の細胞を攻撃することにより、体の様々な部位に炎症・病変が生じた状態が『アレルギー』です。
花粉やハウスダストなどアレルギーの原因となる物質はアレルゲンと呼ばれ、『食物アレルギー』は特定の食品がアレルゲンとなります。食物アレルギーでは口からの摂取だけでなく、鼻からの吸入や皮膚への付着によりアレルギー反応が起きる場合があります。
多くはアレルゲンへの曝露から、数分~数時間後に症状が現れます。症状として最も多いのは、発疹やじん麻疹などの皮膚症状ですが、腹痛や下痢・嘔吐・目のかゆみ・鼻水・喘息の発作症状が出ることがあります。このような全身に様々な症状が出ることをアナフィラキシーとよびます。更に血圧低下・意識障害など重篤化した症状はアナフィラキシーショックとよばれ、命に危険が及ぶ場合があります。
食物アレルギーは、少し前までは1-鶏卵、2-牛乳、3-小麦の順に発症件数は多くみられました。
しかし最近のデータでは、木の実類による発症が増加しており、小麦を抜き3番目に入っています(*ピーナッツはマメ科のため、木の実類には含まれていません)
そば・甲殻類のアレルギーについて耳にすることがありますが、発症件数では木の実類がずっと多くなっています。
その中でもクルミ・カシューナッツによる発症が多くなっており、特にクルミに関しては、10年前と比べおよそ10倍に増加しています。消費量自体も増加しているのですが、それ以上に発症率が高まっており、詳しい原因についてはよくわかっていないようです。ちなみにマメ科のピーナッツは小麦の次に多くなっています。
木の実類アレルギーとなっていますが、種類は色々あるため、どれにアレルギー反応を示すかは人によって異なります。1種類だけでなく複数に症状がでる人もいますし、発症する摂取量にも個人差があります。
どの食品(アレルゲン)に対するアレルギーかが特定できれば、それを避けることができます。
専門に検査を行なっている医療機関があり、詳しく調べてもらえるようです。幼少期にアレルギー症状が現れた場合は、成長にともない改善する場合もありますが、自己判断は危険なため医療機関で診てもらう必要があります。
木の実・ナッツ類は栄養価が高く、摂取による健康への効果も高いとされています。
しかし、アレルギーを発症すると重篤化する率が高い食品でもあります。例え現在アレルギー症状がみられないとしても、食べ過ぎには気をつけた方が良いと思われます。