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アウトドアで注意したい生き物
2022/08/26
そのほか
こんにちは、にこにこスタッフ森田です。
前回はマダニがもたらす感染症について書いたのですが、アウトドアやキャンプ、海や川での水遊び時に注意が必要な生き物は他にも沢山います。私は以前は山登りに出かけることが多かったのですが、幸いそういった危険な生き物による被害はありませんでした。
山道を歩いている時に一度ツキノワグマを見かけ驚きましたが、向こうに駆けていく後ろ姿でした。イノシシを山の麓の畑で見かけた時は、想像以上にサイズが大きく、また距離が近かった為クマよりも迫力がありました。
山を登っている時には、マムシやヤマカガシを度々見かけました。道の横でじっとしていたり、草むらに逃げていくことが多く、誤って踏んだりしなければ咬まれることはほとんど無いそうです。
ヤマカガシは一般的には性格が大人しいとされており、実際に咬まれる被害はほぼ無いのですが、毒の強さはマムシやハブより強いそうです。
山道を歩いている時にハチが複数飛んでくる事はよくありました。そういった時は近くに巣がある場合がありますので、出来るだけ早くその場を離れるようにしました。それでも結構長い距離をついてくる事があります。立ち止まったり下手に振り払ったりせず、巣から一定距離離れると勝手にいなくなります。
ハチの毒により、アナフィラキシーショック(全身のアレルギー症状)が起きる場合があります。重症化すると刺されてから15分程度で心停止することもあるようです。とくにスズメバチに刺されたことによるアナフィラキシーショックは毎年報告されているため注意が必要です。
山でテント泊する時は、靴はテントの中に入れるようにしていました。外に置いておくとムカデが靴の中に入ることがあると聞いたことがあります。ムカデも毒をもっており、咬まれるとかなり腫れるそうです。
沖縄や奄美大島でテント泊した時も、ハブが入ると怖いため靴はテント内に入れていましたが、実際そのような事はまず無いそうです。ただ用心のため、朝テントから出る時はテントをバンバンと叩いてから出るようにしました。
東北でのテント泊では、地元の方に「ツツガムシに気を付けるように」と言われたことがあります。まだその当時は、ツツガムシがマダニの一種であることは知りませんでした。
また北海道のキャンプ場で朝起きると、朝日でテント生地が透けて見えるのですが、無数の小さな虫がテント生地を這っていて驚いたことがあります。入り口のファスナーをきっちり締めていたので入ってはいませんでしたが、ぞっとした事を覚えています。その当時はスマホはなく、結局何の虫かよくわからなかったのですが、そういった事は一度だけでした。
北海道では生水や湧き水をそのまま飲むのは避けたほうが良いと聞きました。キタキツネにはエキノコックスという寄生虫がいる事があるのですが、キタキツネのフンにその卵が混じっていることがあり、湧き水が汚染されることがあります。湧き水と一緒にヒトが飲んでしまうと、体内で孵化しエキノコックス症を発症することがあります。
発症の報告数は少ないですので、感染率でいうと刺身などに寄生しているアニサキス症のほうがずっと高くなります。
但し、エキノコックス症は寄生してから発症するまでの潜伏期間が10年以上ととても長く、また治療薬がないため発症すると手術で取り除くしか方法がなく、無治療では致死率が9割以上とも報告されている危険な感染症です。
そのため北海道でアウトドアを行なう時には、湧き水や生水は煮沸するか専用のろ過機を使用することが推奨されています(少数ですが、エキノコックス症は北海道以外でも報告されています)
私は北海道の山は登ったことはないのですが、北海道にはヒグマもいますので、山でのテント泊は正直怖さがあります。
アウトドアでは動物や虫などの生き物だけでなく、天候や自然の危険も多くあります。また山だけでなく海や川にも危険な生き物は沢山存在します。
最近は街中でも、外国から入ってきたヒアリやセアカゴケグモなどの注意が必要な生き物が報告されています。
ただアウトドアでは、事前に現地の情報を仕入れ危険なポイントに注意しておけば、咬まれたり刺されたりするといった被害はほとんど無いそうです。