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蚊2

2022/09/09

そのほか

こんにちは、にこにこスタッフ森田です。


世界中では毎年『蚊』に刺されることで多くの人が亡くなっていますが、幸いなことに日本では蚊に刺されて亡くなるといったことはほとんどありません。
しかし、地球全体の気候変動により日本の平均気温は徐々に上昇しており、この状態が続くとマラリアデング熱などを媒介する蚊が日本国内にも広がるおそれがあります。

蚊は多くの種類が存在します。全体では2500~3000種類とも言われており、日本では約100種類が確認されています。
全ての蚊が人を刺す訳ではありません。日本国内で吸血する代表的な蚊として、アカイエカ・ヒトスジシマカ(ヤブカ)がいます。
アカイエカは屋内でよくみかけます。一方ヒトスジシマカは屋外の草むらや茂み・水辺などに生息しています。

蚊が必要とするエネルギー源は糖分であり、普段は花の蜜などを吸って生活しています。そのため、蜂と同様に植物の受粉にも関わっています。
但し雌は産卵の栄養源としてタンパク質を必要とするため、雌だけが人や動物を吸血します。蚊が吸血する動物は、哺乳類や鳥類だけでなく爬虫類・両生類また魚類の血を吸血する種も存在します。

蚊に刺されると痒みが生じます。蚊は吸血時に、血液を固まらなくする成分や麻酔様の成分を分泌しており、これらの成分が人の体内に入ることによりアレルギー反応があらわれ、痒みが生じます。
アカイエカよりヒトスジシマカのほうが刺されると痒みは強くあらわれます。蚊の種類により分泌する成分(量)に違いがあるようです。

蚊の主な発生源は水がある場所です。水溜まりや排水溝、放置したバケツの水の中でも発生します。
蚊の対策としては、蚊取り線香やリキッド・スプレータイプなど種類は沢山あります。屋外など蚊が多い所では虫除けスプレーは効果的です。
水に洗剤を少し入れたり、銅で造られている10円硬化を水につけて置くといった方法が、蚊の幼虫であるボウフラ対策になるそうです。

また、人為的に遺伝子組み換えをおこなった蚊を自然環境に放すことで、蚊を減少させるといった方法があり、既にアメリカなどでは実験的に実施されています。
雄が生まれた場合は通常通り成長するのですが、雌は幼虫から成虫へと羽化できないよう遺伝子が改変されています。
この蚊を自然環境に放し、野生の蚊と交配が進んた時にもこの特異的な遺伝子は引き継がれるため、幼虫が生まれたとしても雄しか成虫になる事ができず、個体数は徐々に減少していきます。

3世代ほど交配した後にその遺伝子の特徴は消失し、通常通り雌も成虫へと羽化する事ができます。また、病原体を保有する種類の蚊に対してのみおこなっているため、蚊が絶滅するようなことはないようです。

しかし自然環境に対してどのような影響をもたらすか、現時点では未知な点が多いため批判の声も上がっています。
その一つとして、蚊の個体数が大きく減少した時、その生息地域の生態バランスが崩れるのではないかと心配されています。蚊が花の蜜を吸うことが受粉の助けになっているため、蚊の減少に伴い花の受粉機会が減少するおそれがあります。また、蚊自体や幼虫であるボウフラを餌とする昆虫や魚への影響も考えられます。

しかしマラリアやデング熱などによる死者は大変多く、現在更なる拡大の傾向がみられ大きな問題となっています。実際アメリカなどでは実験的に開始されており、感染者数の変遷・生態系への影響など世界中から注目されています。

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