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気候の変動
2022/09/16
そのほか
こんにちは、にこにこスタッフ森田です。
海外ではマラリアやデング熱など蚊が媒介する感染症が広がりをみせており、大きな問題となっています。その様な蚊が原因となる感染症を防ぐため、様々な対策が取られています。
その一つとして、繁殖できないように遺伝子を改変した蚊を自然に放つといった試みもおこなわれています。実際に、病原体を保有する蚊の減少は確認されていますが、それによって感染症自体をどれだけ抑制できるかはわかっておらず、現在も試験的に行われている段階です。
この取り組みに対しては、期待と同時に様々な批判の声も上がっています。
人為的に遺伝子を組み替えているため、自然環境にどのような影響をもたらすのかまだわかっていません。蚊の減少により、蚊を主な餌とする生き物の生態バランスが崩れてしまったり、蚊によって受粉が促されている植物への影響も問題視されています。
しかし病原体を保有する種類の蚊だけを選別しているため、全ての蚊に影響が及ぶことはありません。また蚊は生存能力が高いため、全ての蚊が絶滅することはあり得ないと思われます。
以前は、マラリアが発生する地域で大量に殺虫剤が使用されました。一時的には効果がありましたが、しばらくすると殺虫剤に対して耐性を持った蚊があらわれました。蚊は環境の変化に対する適応性を強く持っています。
蚊の化石が1億7000万年前の地層から発見されています。一方、人類の直接の祖先が誕生したのがおよそ500万年前とされており、蚊ははるか古代より地球に生息し続けています。
地球は46億年前に誕生しました。しばらくは生命は存在しませんでしたが、35億年前に海の中で最初の生命が誕生したのではないかと考えられています。それから長い年月の経過の中で様々な進化を遂げ、現在へと引き継がれています。
地球の長い歴史の中では、大きな地球環境の変化により、5回大規模な生命の絶滅期があり「ビッグファイブ」と呼ばれています。
その中で最も有名なものが、6600万年前に現在のメキシコユカタン半島沖に隕石(小惑星)が衝突したことによる恐竜の絶滅です。
ここ数年は異常気象が続いています。
今年は6月に梅雨明け宣言があり40℃前後の猛暑日が続き、熱中症のリスクが高まりました。そうかと思うと、7月に入ると少し気温が下がり、梅雨が戻ってきたかのように雨の日が続きました。
局地的なゲリラ豪雨や線状降水帯など、以前はみられなかった極端な降雨が増えており、また元々日本では少ない竜巻発生のニュースがよく流れています。
また台風は9~10月に多かったのですが、ここ最近は夏場に日本列島に上陸する機会が増えています。
一方世界でも、熱波が続き降雨量が減少している地域や、反対に豪雨により水害が多発している地域があります。また、大型の台風であるハリケーンによる大きな被害も増えています。
この様な地球全体の気候変動の原因として、温暖化が影響しているのではないかと考えられています。
地球全体の平均気温は少しずつ上昇しており、日本も温帯から亜熱帯気候へと変化しつつあります。それによりマラリアやデング熱を媒介する蚊の生息域が拡大し、日本で感染症が広がる恐れがあります。
温暖化は農作物の発育に影響します。また海水温も上昇しており、近海で獲れる魚の種類が変化してきています。
地球全体の気温が数℃上昇すると、海面の上昇や砂漠の拡大・農作物の生産量の減少など様々な悪影響があらわれると考えられています。
気候変動とは異なりますが、日本列島は火山が多いため地震発生の心配があります。特に南海トラフ巨大地震や首都直下型地震などは数十年以内に発生すると言われています。
また以前のニュースで、太陽風により世界的な電波障害がおきるといった話題がありました。太陽からはプラズマと呼ばれるものが噴き出しており、そのプラズマの流れが太陽風と呼ばれています。
オーロラが現れるのはこの太陽風が関係しているのですが、地球に強く吹き付けてきた場合には、人工衛星や航空機の運航・携帯電話の通信に悪影響が及びます。
太陽には活発に活動する周期があり、次は2025年頃に太陽風の影響を強く受けるのではないかと考えられています。
この様な現在の科学力でも対応しきれない自然災害は数多くあります。
しかし、過去に地球上の生命の大規模な絶滅を招いたビッグファイブとよばれる自然災害・地球環境の変化は、現在の気候変動とは比較にならないほど凄まじいものであったと考えられています。