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台風

2022/12/02

そのほか

こんにちは、にこにこスタッフ森田です。


今年の秋は続けて『台風』が発生し、九州地方や沖縄県・南西諸島を中心に、日本全国に大きな被害をもたらしました。過去にも大きな台風による被害がありましたが、最近では規模の大きな台風の発生率が高くなっています。そして暴風や豪雨により、毎年怪我人や亡くなる人がいます。建物や道路・施設・農作物には甚大な被害が出ています。

地震とは異なり、現在ではおおよその進路や到達時刻を予測できるようになってきています。緊急避難の連絡が早めに発表されるようになり、過去の台風と比較して人的被害は減少しています。
しかし台風の到達が予測できるようになったとしても、施設や道路・農作物の被害を防ぐには限界がありとても困難です。特にここ最近は想定外の暴風や豪雨の発生が増加しており、台風による年間の被害総額は1兆円を超えています。

台風(熱帯低気圧)は発生地域により呼び名が異なっており、インド洋では「サイクロン」、北大西洋では「ハリケーン」と呼ばれています。
台風は日本の南方の暖かい海域で発生します。水温が高いため多くの水蒸気が発生し上昇気流がおこります。地球の自転の影響などを受け、周囲から空気が吸い寄せられ反時計回りに渦を巻き始めます。これが大きくなり「熱帯低気圧」になります。更に発達を続け、最大風速が17.2mを超えてくると台風と呼ばれます。

台風の「発生の仕組み」にはまだ解明されていない点が多いのですが、「発達の過程」についてはだいぶわかってきているようです。最近は規模の大きな台風が増加しているのですが、これは地球温暖化との関連が強いと考えられています。
台風の規模が大きくなると、当然被害も拡大します。それを防ぐ為に、農作物への対策や施設・建造物の補強といった防災準備が行われています。それでも暴風や豪雨により河川の氾濫や土砂崩れが発生し、建物や農作物に大きな被害が生じています。

現在の方法では限界がある為、新たな対策が考えられています。その一つとして上がっているのが、台風自体そのものを人工的に制御しようという計画です。
台風は日本の南方の海上で発生し、発達しながら北上し日本へと近付いてくるのですが、その途中で人工的に働きかけることにより、台風の発達を抑制します。日本に上陸する台風の規模が縮小すれば、当然被害も抑えることができます。

また台風は莫大なエネルギーを有しているのですが、その自然エネルギーを有効活用しようという計画も上がっています。無人でコントロールできる船を海上の台風に近付けていき、そこで風(水流)の力を利用し発電をおこないます。台風のすぐ側で発電をおこなう為、実現するには技術的に大変な困難が伴います。しかし現在いくつかの方法が検討され、実際に研究が進められています。

台風の発生時期は定まっておらず、その年に発生する個数も限られています。それでも台風が有しているエネルギー量は莫大であり、かつクリーンなエネルギーといった大きなメリットがあります。
1つの台風が有しているエネルギー量は、日本全体で消費されているエネルギー量のおよそ8年分に値するそうです。もちろん台風発電で利用できるのはそのエネルギーの一部となりますが、技術の進歩に伴い、利用効率は向上していきます。
このような「台風制御」「台風エネルギーの活用」といった計画を実現するにはまだまだ時間がかかるようですが、実際に具体的な案が検討され、研究が進められています。


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