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足底腱膜炎

2023/02/10

そのほか

こんにちは、にこにこスタッフ森田です。


前回、足の親指の付け根付近に痛みが生じる「強剛母趾」について書きました。
足首より末端側の【足部】に痛みをもたらす疾患には、外反母趾や強剛母趾の他に様々なものがあります。

最近は市民マラソンが各地で開催され、参加する一般人が増えており、大会前になると街中をジョギングされているかたが多くおられます。私は参加したことがないのですが、フルマラソンを完走するためにはトレーニングでかなりの距離を走り込むそうです。
トレーニングを重ねていると、体力が向上し体の動きも良くなってきますが、一方で体に痛みが表れる場合があります。ジョギングやランニングによる故障では、膝関節の他には足の裏も痛めやすい部位となっています。

起床後ベッドから下り、一歩目を踏み出す時に踵から足裏にかけて痛むといった場合は『足底腱膜炎』かもしれません。長時間座っている状態から歩き始める時にも同様の症状が表れることがあります。踵の骨の前あたりに、よく痛みが出現します。
歩き始めはとくに痛みが強いのですが、しばらくすると症状が軽くなるといった特徴があります。しかし、更に歩き続けていると再び痛みが強くなる場合があるため注意が必要です。

「足底腱膜」は足裏の踵の骨から5本の足趾の付け根にかけて膜状に広がる腱組織です。
筋肉と骨の移行部・付着部に存在する組織が「腱」にあたります。体には多くの腱があり、中でもとくに有名なものがアキレス腱です。筋肉よりもずっと硬く丈夫な組織ですが、腱にも多少の伸縮性があり、関節の可動性に大きく関係しています。
また筋肉が収縮する力を骨に伝えるといった作用があり、腱はスポーツのパフォーマンスにおいても重要な役割を果たしています。

腱は丈夫な組織ですが、運動量が多く使い過ぎの状態では筋肉と同様に組織が損傷し炎症が起きることがあります。初期の段階であれば、適切に休養をとることによって自然に治りますが、回復しない状態で激しい運動を続けていると、炎症が進行し症状は悪化します。更に組織の損傷・炎症が悪化するとケガや故障につながり、完全に休養し治療が必要となる場合があります。
運動などの刺激により足底腱膜に細かな損傷が生じ、炎症が起きている状態が『足底腱膜炎』です。

足底腱膜は丈夫な組織ですが「立つ・歩く・走る」といった動作時は常に作用しているため、使い過ぎになりやすい部位の一つです。
また損傷し炎症がおきているとしても、完全に休ませることが難しい部位であるため治るまでには時間がかかります。したがって、まずはケアや予防がとても大切になります。そして痛みが表れた時には、運動量を調節し初期の段階で炎症を回復させることが重要です。

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