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活性酸素とアンチエイジング
2023/04/14
そのほか
こんにちは、京都の訪問マッサージにこにこスタッフの森田です。
老化を防ぎ若さを維持していく「アンチエイジング」といった言葉があります。
老化の原因の一つとしては『活性酸素』による酸化の影響が大きいとされており、その活性酸素を抑制し体を酸化させないことが老化の予防につながると言われています。
生きていく中で必ず活性酸素は発生するのですが、その活性酸素の発生を促進させてしまう環境・行動要因があります。紫外線や大気汚染・タバコ・酸化した食品の摂取・過度な運動やストレスなどは活性酸素を増加させるため、そういった要因を避けることが大切とされています。
一方で、発生してしまった活性酸素を抑制する作用のある、様々な『抗酸化物質』が存在します。
元々体内には活性酸素を抑制する抗酸化機能が備わっているのですが、それとは別に、食品に含まれる抗酸化物質の摂取が推奨されています。代表的なものとしては、緑黄色野菜や果物に含まれるビタミンA・C・Eやポリフェノール・カロテノイドなどの栄養素が抗酸化物質です。
基本的には、緑黄色野菜や果物が多い食事内容が抗酸化物質の摂取にもつながり、多くの生活習慣病の発症リスクを下げることがわかっています。
一方で、抗酸化作用があると言われる様々な種類のサプリメントが販売されています。サプリメントの研究は数多くおこなわれているのですが、抗酸化物質のサプリメントの摂取による有効性の有無に関しては、様々な結果が報告されています。
例えば、抗酸化物質の一つであるビタミンEサプリメントの研究はいくつもおこなわれているのですが、有効性が有るもしくは無いと、どちらの結果も報告されています。
要因の一つとしては、ビタミンEは化学的には8種類の型があるのですが、通常のビタミンEサプリメントは、その中の特定の1種類が用いられているそうです。食品中のビタミンEとはその点が異なっており、実際体内ではそれ以外の型が作用している可能性も考えられるため、現時点では抗酸化物質としての有効性についての明確な結論が出ていないそうです。
緑黄色野菜や果物の積極的な摂取は体にとって有益であるといった結果が報告されています。
しかし、実際どの栄養素が作用しているのか、また単一ではなく複数の栄養素が複合的に作用しているのかなど、まだわかっていない点が多くあるようです。
また緑黄色野菜や果物を積極的に摂取する人達は、それ以外の食事内容や運動習慣・飲酒喫煙習慣などにおいても健康的な生活様式である傾向が多くみられるため、様々な要素の総合的な結果として、生活習慣病の発症リスクが低下しているのではないかとも考えられています。
試験管内での実験と生体内での作用は異なりますし、マウスと人では代謝の作用機序に違いがあります。
またマウスの実験では、生育環境をコントロールし決められた栄養素のみを長期にわたり与え続けますが、人において同様の研究をおこなうことは困難をともないます。極端に偏った栄養素だけを何十年間も摂取し続けたり、研究の対象者全員が何十年間も同じ環境・生活条件で過ごすようなことは、現実的にはおこなうことができません。人の場合では、研究対象である特定の栄養素だけの効能を見極めることの難しさがあるそうです。
サプリメントには数多くの種類があり、製造しているメーカーも沢山あります。
以前には効果的とされていたものが、現在では効果がないとされていることもあり、実際長期的に効果・安全性が確認されているものは限られています。
また、摂取量が多いと体にとって有害となる栄養素や、服用している薬の作用に影響を与えることもあるため注意が必要です。
栄養素によっては、食事だけでは推奨されている必要量の摂取が難しいものもありますが、基本的にはバランスの取れた食事から摂取することが大切とされています。