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クエン酸の作用
2023/04/28
そのほか
こんにちは、京都の訪問マッサージにこにこスタッフの森田です。
レモンなどの柑橘類や酢・梅干しには、酸味をもたらす成分の『クエン酸』が含まれています。クエン酸は食品添加物として利用されており、サプリメントとしても販売されています。
またクエン酸は掃除にも用いられます。酸性成分であるため、アルカリ性の汚れを落とすときに効果を発揮します。洗面所や浴室の水垢・石けんの垢、電気ポットや加湿器の洗浄に向いています。
クエン酸による人体への作用・効果を調べる多くの研究がおこなわれています。
クエン酸摂取による疲労軽減・回復効果の有無に関しても研究がおこなわれていますが、現時点ではまだ明確な結論が出ていないようです。
クエン酸の摂取により血液中の乳酸濃度が低下することが確認されています。
しかし、以前は疲労物質と考えられていた「乳酸」について、現在は疲労との関連性は無いといった結果が報告されています。そうすると、クエン酸の摂取により疲労の軽減・回復につながるのかどうかが微妙になってきます。
一方で、クエン酸が鉄やカルシウムなどのミネラルを包みこみ(キレート作用)、体内への吸収をサポートすることがわかっています。
ミネラルの一つであるカルシウムは、乳製品や小魚・大豆食品・小松菜・ひじきなど様々な食品に含まれていますが、その食品中のカルシウムが全て体内に吸収される訳ではなく、吸収率は食品によって異なります。
牛乳でおよそ40%、小魚ではもう少し下がり、野菜では10%台後半あたりの吸収率となります。しかし同時にクエン酸を摂取することによって、カルシウムの吸収率が上昇します。
カルシウムは、他にもビタミンⅮの摂取により吸収率が上がります。対してリンやシュウ酸・フィチン酸などの摂取量が多いと、カルシウムの吸収が阻害されることがわかっています。
一方でカルシウムを摂り過ぎると、マグネシウムの吸収が阻害されます。そういった作用は他にもあり、亜鉛の摂取量が多いと、銅の吸収が阻害されるといった特徴があります。
このように体内では、それぞれのミネラルが複雑に作用し互いに相関性があります。
一つのミネラルの過剰摂取により健康被害が生じることがありますし、他のミネラルの吸収を阻害する場合もあるため、適量をバランスよく摂取することが大切です。
ちなみにクエン酸は、摂り過ぎた分は排出されるため、一度に沢山摂取するのではなく小分けにするほうが効果的です。
少し話がそれましたが、クエン酸の摂取によりミネラルの吸収が促され、結果的に疲労回復につながっている可能性があります。
とくに気温の高い夏場は、発汗量が多く体内のミネラルも排出されやすいため、クエン酸摂取によるメリットは大きいように思われます。
また柑橘類や酢の物などは、気温の高い夏場や疲労時であっても比較的食べやすく、夏バテによる食欲低下を防ぐ働きがあります。
昔から疲れた時には酸っぱいものを食べると良いと言われていますので、クエン酸には効果があるように思われます。
しかし疲れた時には酸っぱいものより甘いものが欲しくなる人も大勢いますので、精神的な部分の影響があるのかもしれませんし、体質の違いなど個人差が大きいのかもしれません。