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体内時計とクロノタイプ
2023/06/16
そのほか
こんにちは、京都の訪問マッサージにこにこスタッフ森田です。
人には生まれつき『体内時計』が備わっており、それにより睡眠や起床は調整されています。また体温や血圧、代謝に関わるホルモン分泌・自律神経の働きにも体内時計が関係しています。
地球の自転は1日24時間ですが、体内時計での1日の時間はそれより長い人が多いとされており、また体内時計には個人差があると考えられています。
睡眠/覚醒リズムは、人により「朝方」と「夜型」にわかれることがわかっています(明確な線引きはなく、中間型を考慮する場合もあります)
この「朝方」「夜型」といった睡眠/覚醒リズムの違いは『クロノタイプ』とよばれており、体内時計の個人差が関係しているとされています。
「朝方」と「夜型」のタイプの人がいることは昔から知られていました。
幼少期の生活リズムなど生育環境が影響しているのかと思っていましたが、実際は生まれつき決まっているそうです。研究から「朝方」と「夜型」の人では遺伝子が異なっていることがわかりました。したがって家族間でもクロノタイプが異なる場合があります。ちなみに極端に睡眠時間の短い人々はショートスリーパーとよばれていますが、こちらも遺伝的要因とされています。
一般的には「朝型」の生活が健康的で「夜型」は不健康とされてきました。一時期、早朝に起床し運動や自身の仕事をおこなうといった「朝活」が話題となりました。
多くの人は仕事や学校など社会生活に起床/睡眠時間を合わせており、平日と比べ休日の起床時間が遅くなる人も多いのではないかと思われます。
一方で休日や連休中も22時より早く就寝し、まだ夜が明ける前に自然と目が覚めるかたもおられます。そういった人々は典型的な「朝型」タイプだと考えられます。「夜型」の人がそのような早寝早起きの生活を送るのは困難であり、義務的に習慣化する必要があります。
「朝型」の人の特徴は、夜の寝つきや朝の寝起きがスムーズであり、午前中から元気で活動的とされています。一方「夜型」の人は、午前中の生産性は低い傾向にありますが、午後や夕方からエンジンがかかり元気で活発になります。
しかしクロノタイプに関わらず、仕事や学校など社会生活の中で一人一人の起床時間はおおよそ決まっています。ただし睡眠/覚醒リズムはクロノタイプによる影響が全てでなく、他の要因も大きく影響するため、人は生活リズムを調整し社会生活を送ることができます。
体内時計自体も環境や状況により多少変化します。例えば海外旅行に行くと時差ぼけがおきることがありますが、時間の経過とともに症状は治まります。
仕事など定められた義務的要素がなくなると自然と起床時刻が遅くなってしまう人は、クロノタイプは「夜型」かもしれません。
しかし「夜型」の人も加齢にともない目覚める時刻は早くなる傾向があるため、体内時計は徐々に変化していくと考えられています。
他にも睡眠には、食事内容や時間・運動・入浴時間・体温・太陽光など様々な要因が関わっており、クロノタイプだけで判断することはできません。
「朝型」の人が「朝活」をおこなうことは、とても有意義だど思われます。
一方夜型の人は、午後からもしくは夕方以降に最も活動的になるとされており、最近の研究では、極端に早く起きることは体質的に合っておらず、却って生産性が低下するとも言われています。
しかし、夜型の人は積極的に夜更かししましょうといったことでもありません。
クロノタイプで夜型の人も、夕食を食べ過ぎたり、遅い時間までパソコンやスマートフォンの画面を見ていると、睡眠の質は下がります。
睡眠の質を良くするためには、朝型夜型の人を問わず、生活習慣のリズムを整える必要があります。
ただし、スポーツにおいてもクロノタイプの影響があるとすると、トレーニングに適している時間に個人差が表れるのかもしれません。
また、体内時計の変化が『腸内フローラ』の状態に影響するといった研究結果があるため、クロノタイプと腸内フローラにも何らかの相関関係があるのかもしれません。食事などにより腸内フローラが変化することによって、睡眠リズムに影響するのかどうか気になるところです。