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睡眠の役割
2023/06/23
そのほか
こんにちは、京都の訪問マッサージにこにこスタッフ森田です。
睡眠時間をとる時間帯は人によっておおまかに「朝型/夜型」に分かれるとされており、睡眠リズムの差は『クロノタイプ』とよばれています。また必要とされる睡眠時間の目安にも個人差があり、とても短い時間しか睡眠をとらない人もおられます。
そのような睡眠における個人差には、遺伝的要因が影響していると考えられています。
ただし睡眠には、それだけでなく体調・生活習慣・環境など様々な外的要因も大きく影響するため、日々理想的な睡眠をとり続けることはとても困難です。
夜間なかなか眠れないため、処方された睡眠導入剤を服用しているご高齢のかたは多くおられます。また薬局やドラッグストアでは、効果の緩やかな睡眠改善薬が販売されています。
夜中に目が覚めてしまい、そこから朝まで眠れないといった話をよく聞きます。眠ろうとしても眠れない状況は肉体的、また精神的にも疲労します。
そうすると日中に眠気が表れ、そこで長時間昼寝をすると、ますます夜中に眠れなくなってしまいます。体内時計がずれが生じることで昼夜逆転の生活リズムになってしまうと、元に戻すのは大変です。
基本的に人は毎日眠りますが、睡眠にはいくつかの役割があります。
〔心身の疲労の回復〕
目が覚めている覚醒状態では、ほとんど動かずじっとしている状態であっても疲労は徐々に蓄積します。横になっていても睡眠状態と比べ脳は活発に働いていますし、体の代謝は高くなります。運動や活動量が多い日はとくに疲労の蓄積が大きくなります。
睡眠には、日中の活動で蓄積した脳や体の疲労を回復させる働きがあります。
〔細胞の修復・体の成長〕
成長期の子供だけでなく、成人後も成長ホルモンは分泌されており、筋肉や骨の発達には必要不可欠です。また、傷の修復や細胞の新陳代謝を促進する働きがあり、若さを維持するアンチエイジングにも効果的とされています。充分に成長ホルモンを分泌させるためには質の高い睡眠が重要です。
〔記憶の定着・整理〕
日中に学んだ知識や情報は、睡眠中に「必要なもの/必要でないもの」に整理され記憶として定着します。夢をみる機構についてはまだわかっていないことも多いようですが、夢をみている間も情報や記憶が整理されているのではないかと考えられています。
人間以外の動物も眠ります。睡眠中は活動できないだけでなく、自然界では他の動物に襲われる危険も伴います。しかし進化の過程で睡眠が残り続けているのは、生命活動の維持に必要不可欠であるからだと考えられています。
人の睡眠には個人差があります。必要最小限の時間でぐっすりと熟睡できることが理想的ですが、継続的に質の高い睡眠を取れている人は少数でないかと思われます。
睡眠時間に関しては、幼少期~成長期までは体を発達させるため長時間必要となりますが、成人後は6~8時間が目安とされています。しかし、日本人の平均睡眠時間は短いようです。
また加齢にともない睡眠は浅くなり、睡眠時間はより短くなっています。夜間に何度もトイレに行かれるかたも多く、熟睡できない要因となっています。しかし高齢者のかたにとっても、7時間前後の睡眠時間が推奨されています。
一方30~40代では、仕事や育児などが睡眠時間を短くする要因となっており、また10~20代ではスマホやパソコン・ゲームに費やす時間が長く、睡眠不足の人が増えていると言われています。
睡眠不足になると、単純に眠気があり集中力が低下します。健康面では免疫力が低下しますし、睡眠不足により必要以上に食欲が亢進し、食べ過ぎに陥りやすいことがわかっています。また感情の変化など精神面にも影響します。
とくに夕食を沢山食べ過ぎてしまうと、消化器官に負担がかかり睡眠の質が低下してしまいます。すると睡眠不足により食欲が亢進し、翌日も夕食に食べ過ぎてしまう恐れがあり、さらに睡眠不足が続くといった悪循環になってしまいます。とくに甘党の人にとっては、疲れている時ほど甘い食べ物が欲しくなってしまいますが、睡眠の質を高めるためには、夕方以降に食べる量は少量に控えたほうがよさそうです。