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睡眠中におきる様々な現象
2023/07/28
そのほか
こんにちは、京都の訪問マッサージにこにこスタッフ森田です。
一般的に人の人生のおよそ3分の1は眠っている時間になります。睡眠中は休息状態であるため、基本的には静かに眠っているはずですが、本人は覚えていないだけで、睡眠中には様々な行動や動作がみられることがあります。
実際に熟睡中の脳の状態を調べたところ、覚醒時と同程度のエネルギーが消費されていたそうです。そのため、睡眠中は脳も休んでいるといった表現はあまり適切ではないのかもしれません。
受験勉強などの暗記作業では、暗記した内容は睡眠を取ることにより記憶として深く定着することがわかっています。基本的に睡眠中の意識はありませんが、脳内では記憶や情報の処理作業がおこなわれていると考えられています。
一方脳内の処理作業だけでなく、睡眠中には他にも様々な生理現象が表れます。夢やいびき、また寝言や歯ぎしりなどはよくみられます。
そして頻度は減りますが、金縛りといった現象がみられることがあります。何度か金縛りの経験がありますが、目が覚めているような感覚があるにもかかわらず、体を動かすことができずに少しパニックになります。不思議なことに、金縛りがおきている時はその状態を自覚できていました。
医学的には「睡眠麻痺」とよばれ、全身の脱力と意識の覚醒が同時におきることによって表れます。原因はいくつかありますが、仰向けで寝ている時におきやすいようです。
他には眠っている時に突然叫び声をあげる夜驚症や、寝床を出て歩き回る睡眠時游行症(夢遊病)といった睡眠障害があります。このような睡眠時の様々な行動や動作は、基本的には無意識化でおこなわれた行動であり、本人は夢を除き覚えていないことが大半です。
眠りに入りそうな時に、突然体がぴくっと動くことがあります。電車の中でウトウトとしている時に、突然体がぴくっと動くことで目が覚めることがあります。不思議なことに、そういった時は落ちていくような夢を見ていることあります。
この現象は入眠時ミオクローヌス、またはジャーキングともよばれています。
ミオクローヌスとは、無意識下で生じる不随意運動の一つであり、筋肉が瞬間的に収縮します。しゃっくりはミオクローヌスが横隔膜でおきている状態です。
入眠時ミオクローヌスは、眠りに入る直前や睡眠が浅い時によくみられます。
覚醒から入眠への移行時にこの現象がよく表れるのですが、原因は体の誤作動によるものではないかと考えられています。
眠りに入ると体は脱力状態になります。しかし覚醒から入眠への移行時はその切り替えがうまく働かず、筋肉を収縮させる信号が誤って送られてしまい、突然体がぴくっと動くのではないかと考えられています。
この入眠時ミオクローヌスは一般的な生理現象のため、過度におきなければ気にする必要はありません。イヌやネコにもみられる現象であり、眠っている時に体がぴくっと動いていることがあります。
ただし頻繁におきる時は、カフェインの過剰摂取や、夕方以降の激しい運動などが影響することがあるため、控えたほうが良さそうです。
睡眠時に無意識化でおきる動作や行動は、一般的なものから基礎疾患を伴うもの、また子供の思春期や成長期に表れるものなど様々です。
成長に伴い自然と治まることもありますが、なかには睡眠の質を低下させるものもあります。いびきや歯ぎしり・睡眠時無呼吸症候群などが酷くなると、睡眠の質にも大きく影響しますので、改善のための対策が大切です。