ブログ・お知らせ

ブログ・お知らせ

食欲

2020/09/11

日々

にこにこスタッフ森田です。

ご高齢になると食欲が低下しがちで、特に夏の間はその傾向が強くみられます。健康的な生活を過ごすには、しっかり食べることがとても大切で、低栄養による筋力低下や免疫力低下を防ぎます。
ご高齢で元気よく過ごされている方は、暑い時期でも食欲旺盛な方が多く、しっかりと食べ、よく体を動かされています

食欲低下の原因は様々で、消化器や内臓疾患によるものや服用されている薬の影響、手術後の体の状態、口腔内や味覚・嗅覚の変化、また精神的・認知的な影響もあります。

一方で、食欲は健康な若い人でも個人差が大きくみられます。ダイエットを除いて、夏場でも食欲が全く落ちない方もおられます。また、朝から肉料理を食べられる方もおられます。

お腹をこわしやすい人がいる一方で、同じ食事をしていてもほぼ問題ない方もおられ、胃腸の状態は元々の体質の差がかなり大きいのかなと思います。最近の研究では腸内細菌は一人一人それぞれ異なっており、それが体質に関係しているのではないかと言われています。
しかし、そういった体質の差とは関係なく、好きなメニューなど食事を工夫することで食欲は増進しますし、しっかりと体を動かせばお腹はすいてきます

東洋医学では、膝の下辺りに「足三里」というツボがあります。このツボは昔から胃腸状態の改善や保健強壮に効果があると言われ、鍼や灸治療でよく用いられます。(ツボの位置は、膝の皿の下のくぼみから指4本分下の向こうずねの外側あたりです↓)



「おくの細道」を記した松尾芭蕉は、旅の途中で足三里にお灸をすえていたそうです。
研究では足三里を刺激することで、胃腸の働きが亢進することがわかっています。私たちも下肢のマッサージにおいて、このツボへの刺激を加えることは多いのですが、患者様のお腹がゴロゴロと音がする時があり、胃腸が働いてるなと感じることがあります。

胃腸が弱く、人より食が細いと感じられている方は、足三里に市販の温灸をすえてみることをお勧めします。もしくは入浴後にマッサージしてみるのも効果があると思われます。自分ではしっかりと押すのは難しいかもしれませんが、何度か押しているうちに、効いている感じの箇所がみつかると思います。
すぐに変化が出るものではありませんが、続けることで少しずつ効果が現れますので、ぜひ気長にお試しください。

< 戻る