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フレイル
2020/10/12
日々
にこにこスタッフ森田です。
最近ニュースなどで、「フレイル」という言葉をよく耳にします。
フレイルとは、ご高齢の方が健康な状態と要介護状態の間に位置し、身体的、認知的機能などが低下傾向にある状態のことです。このフレイルの段階では、適切な予防を行なうことで、介護状態への移行を防ぎ、健康な状態に戻ることが出来ます。
その為、健康寿命を延ばすにはフレイルの進行予防が大変重要になると言われています。
ただし、加齢により徐々に進んでいく為、高齢で一人暮らしや夫婦二人住まいの方にとっては、長年の生活習慣を意識して変化させることの難しさがあります。
例えば身体的にみますと、加齢により筋肉・筋力が少しずつ減少し、それに伴い活動量も低下しがちになります。活動量が減ると、食欲が湧かず、食事量が減ってしまいます。すると、筋肉を維持する為の充分な栄養が摂取できず、更に筋力の減少につながり活動量がより低下する、といった流れが少しずつ進みます。
この流れが続いていくと、いつのまにか健康状態からフレイルになる恐れがあり、そこでご自身で気付き、対応するといった困難さがあります。
フレイルは身体的側面だけでなく、精神・認知的、社会的な面もあります。フレイルの進行を予防し、元の健康な状態を維持する為に、現在の生活に新たな運動習慣を取り入れる、社会活動や地域活動に参加するといったことが良いと思われます。また、ご家族の方がご本人にそういった働きかけをされることも必要かと思われます。
今まで毎日散歩はされている、といった方も多くおられると思います。しかし、例えば転倒予防に足の筋肉を維持するには、もう少し強度の高い運動を加える必要があります。また、あまり使われていない筋肉のトレーニングやバランス訓練、ストレッチを行なうことも大切です。
適切な運動を行なうと、80代の方も筋量・筋力が増加することがわかってきています。運動を行なうことで骨も強化されます。
また、消費した分しっかりと食事で栄養摂取することがとても重要です。ご高齢の方はタンパク質の摂取が少ない傾向があるため、和食中心の食事をされている方は、タンパク質を多く含む食品を一品加えることをお勧めします。以前にタンパク質についての記事を書いていますので、ご参考になさってみてください。