ブログ・お知らせ
高齢者と運動
2020/10/26
日々
にこにこスタッフ森田です。
以前フレイルについて書きました。フレイルとは、高齢者の方が身体的・認知的・社会的機能が低下し、健康と要介護の間の状態に位置していることを指します。今は大丈夫でも、進行してしまうと自立した生活が困難になってしまうので、進行を予防し、元の健康状態に戻れるよう対策を行なうことが重要です。
その為、運動習慣や地域活動、社会活動への参加の機会をもつことが推奨されています。
身体機能の維持には、運動・食事・睡眠が大きく関係しています。
運動の目的としては、筋力や肺活量といった身体機能を維持するという面が大きいです。しかし、他にも沢山あり、食欲の増進、糖尿病や脂質異常症といった生活習慣病の予防、睡眠の改善、ストレス解消、また認知機能の低下予防につながるとも言われています。習慣化することで、本当に多くのメリットがあります。
しかし、どういった運動を行なうかといったこと以上に、この運動の習慣化という点がとても難しくあります。若い頃に定期的な運動習慣を持たなかったかたや、ブランクが長いかたにとっては、いくら体に良いといっても、新たに日々運動を続けていくことは大変なことだと思います。
筋力、体力が低下しているフレイルの状態のかたは、ある程度の体力を取り戻すまで続けていく最初の段階が、特に大変です。ケガや故障に気を付ける必要もあり、持病があるかたは注意が必要です。
しかし、ある程度まで体力が戻ってくると、運動のキツさより爽快感が大きくなり、運動への意気込みは変化し、意欲が湧いてくると思われます。そうなると、普段のウォーキングだけでなく、スクワットを行なってみる、エクササイズのバンドを用いて上半身の運動を取り入れるなど、運動が一つの楽しみとなります。
この習慣化に至るために、まずは簡単で、物足りなく感じるくらいから始めてみるのが良いかと思われます。いきなり30分以上のウォーキングでなく、歩数計をつけて、家の用事を行なってみるのもお勧めです。今現在の一日の総歩数を知れば、それが増えれば運動量も増えたということの目安になります。こまめな活動でも、大切なのは1日の総活動量が運動量になりますので、ご参考にされてみてください。
また習慣化のためには、一人でなくご夫婦で一緒に始める、ご家族のサポートがあるとより効果的です。スポーツジムでご年配のかた向けのメニューが用意されているところもあります。また公民館などでも体操教室、太極拳、高齢者向けのレクリエーションと様々な種類があります。回数限定の教室に参加されてみて、ご自身にあった運動を選ばれるのも良いかと思われます。
運動習慣を取り入れ、元気に健康的な生活を過ごしましょう。