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口の健康
2020/12/14
日々
にこにこスタッフ森田です。
皆様口腔内の健康には気を使われていますでしょうか。
口腔内の健康には、歯の状態、口の乾燥、味覚の変化、嚥下機能など様々あります。また、食べるだけでなく、話す(発語)働きもあります。
まず大切なことは歯磨きやオーラルケアにより口の中を清潔に保つことです。
口腔内は細菌が多く、ご高齢のかたが罹患しやすい誤嚥性肺炎は口の中や食物中の細菌が誤って気管に入りこむことで起きる肺炎です。
虫歯や歯周病も口腔内の細菌が関係しており、歯周病が悪化すると、細菌が血流にのって全身に流れ、体の他の臓器にも悪影響を及ぼします。
それを防ぐ為には、まずは口の中を清潔にし、細菌自体を減らすことが効果的です。
加齢にともない、唾液の分泌は減少しがちです。
噛む力が衰えることや、飲んでいる薬の影響があります。唾液が減少すると、食べ物が口の中でスムーズに流れにくくなります。
また、唾液は口の中を清潔に保ち、菌の繁殖を抑える働きがあります。舌が乾燥すると、苔がつき、味覚の変化にもつながります。
そうすると、口の中がパサパサし、充分に味わえなくなり、食事の楽しみが減ってしまいます。口腔内が乾燥しがちですと誤嚥やむせが起こりやすくなります。
また、体の筋肉と同じで、口や舌、喉といった口周囲の筋肉も年齢につれ衰えはあります。
高齢者が誤嚥性肺炎を起こしやすい原因として、この筋肉の衰えが関係しています。
食事を美味しくとり、むせや誤嚥を防ぐための口の体操やマッサージがありますので、ご紹介したいと思います。
- ・パタカラ体操ー「パ」「タ」「カ」「ラ」の4種類の文字をそれぞれ10回ずつ、2~3セット発声します。出来るだけ大きく口を動かし、しっかりと声に出します。慣れれば早く「パパパパパ」と発声すると効果的です。この4種類の文字で口周囲の筋肉がまんべんなく使われます。また、パタカラのあと早口言葉を行うのもお勧めです。
- ・舌の体操ー舌を大きく「ベー」と下に伸ばします。これを何回か行います。出来るかたは、左右にも大きく動かしてみます。
- ・唾液腺マッサージー両手の親指で、顎の骨の下側を内側のへりに沿い、柔らかい部分を顎先から耳の下の方向へ、ゆっくりと順番に押していきます。舌の根本辺りから、唾液が出てくるのが実感しやすいと思います。
この体操、マッサージを行うことで食事中の口全体の動きが良くなり、口内が唾液で潤いますので、出来れば食事前におこなうと効果的です。
また、続けることで滑舌の改善にもつながります。以前より口が渇き、食事中にむせることが多くなったと感じられている方は、是非お試しになってみてください。
少し前にテレビ番組でやっていたのですが、魚肉ソーセージが噛む力、口周囲の筋肉を鍛えるのに良いとされていました。(食べ物を飲みこむ嚥下機能が大きく衰えているかたは注意が必要です)
魚肉ソーセージの程よい硬さが噛む力への刺激となります。
ある程度噛むと、身自体は一旦ほぐれ細かくなるのですが、飲み込む時に再度まとまって食道に入っていき、誤って気管に入る誤嚥が起こりにくいそうです。
その番組では、歯科医のかたが、ご高齢で嚥下機能が衰えている患者さんに、嚥下トレーニングの一環として魚肉ソーセージを用いていました。
また、魚肉ソーセージはたんぱく質が多く含まれていますので、足や全身の筋力が衰えてきたと感じる高齢者のかたは、積極的にとっていきたい食品です。
さらに、商品によっては血液をサラサラにするDHAやEPAといった必須脂肪酸も含まれていますので、お勧めです。