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誕生月と病気の関連性
2021/01/22
日々
こんにちは、にこにこスタッフ森田です。
体格や運動能力には個人差があるように、風邪をよくひく、お腹をこわしやすいといった健康面も、人によりかなり差がみられます。
子供の頃から風邪などはほとんどひかず、病院にはほぼ行ったことがないかたもおられます。
一人一人の体力や免疫力の違いが原因ですが、兄弟や姉妹のなかで、健康面に差がみられることも多いため、その違いは遺伝による影響だけではないと思われます。
他の要因として、食事、住んでいる地域や住環境の違いなどが考えられます。
昔、TVでライオンの生活を長期間取材していた番組がありました。
ある時、子供のライオンが何頭か産まれ、少し成長すると、歯が生え、親から与えられた獲物をようやく自分で食べられるようになります。
まだ、産まれて数か月ですが、体格差があり、体力がある子供のライオンはより多くの食事をとっていました。
そして、更に数か月がたつと、同じ兄弟の子供のライオンに、明らかに体格差があらわれていました。
当然、栄養摂取にも差があるため、免疫力にも差が出ていると思われます。
しかし、人の場合では、日々ご飯や寝る場所を子供同士が奪い合うことはなく、むしろ同居している兄弟や姉妹では、食事や住環境は似かよった状況で成長します。
そのように、血のつながった兄弟や環境が同じであっても、健康面に差があらわれてきます。
したがって、個人差につながるそれ以外の要因が、他にもあるように思われます。
その要因の一つであるかもしれない、次のような記事がありました。
『出生した時期とかかりやすい病気とに一定の関連性がみられる』といった内容です。
数年前のアメリカでの研究ですが、生まれた誕生月とかかりやすい病気・かかりにくい病気とに関連性がみられることがわかったそうです。
これは占いなどではなく、約30年にわたり170万人の患者のデータを基に調べられました。すると、誕生月(生まれた季節)と病気との間に、相関関係がみつかりました。
それによると、全体の傾向として、春に生まれた人はかかりやすい病気が少なく、秋から冬生まれの人はかかりやすい病気の数が多いそうです。
最もリスクが低いのが5月生まれの人で、次いで7月生まれの人でした。
秋・冬生まれの人はかかりやすい病気は多いのですが、命に関わる心疾患への罹患率は低い傾向がみられました。(春・夏生まれの人は心疾患による死亡リスクはわずかに高いそうです)
この研究はあくまでアメリカでのデータであり、食事や生活習慣、人種、気候などが異なる日本人にそのまま当てはめることは出来ませんし、なぜ生まれた時期によりかかりやすい病気に差が出るのか、詳しい原因やメカニズムはわかっていないようです。
ただいくつかの仮説があり、季節による食事内容の違いや、出生前・幼少期に浴びた日光量、地磁気などが影響しているのではないかと言われています。
ある専門家の話では、生まれた時にさらされるアレルゲンの量や種類の違いが、特定の疾患の発症に影響しているということです。
確かに、アレルギーを引き起こす花粉量などは、季節によってかなりの差があります。
例として、喘息のリスクが7~10月生まれの人が高いことがあげられています。
喘息の原因の一つとして、ダニアレルギーがあります。
ダニは夏の時期に繁殖が強まります。
新生児のときに、この過剰なアレルゲンに対する抗体がつくられ、ダニアレルギーによる喘息が増加しているのではないかということです。
私は3人兄弟で、長男が冬生まれで、次男と私は夏生まれです。次男と私は幼少の頃、症状は軽いのですが、小児喘息がありました。一方長男は全く喘息はありませんでした。
家は畳が多かったこともあり、特に夏場はダニに嚙まれた跡がよくありました。
詳しい因果関係などはまだわかっておらず、仮説の段階ではあるようですが、この記事を読んで自分自身にあてはまっていたため、驚きがありました。
この誕生月と病気の発症の関連性については、現在も研究が進められているそうです。
日本人を対象とした研究も進み、もし関連性があるとするならば、それに対する早めの対応策などがわかるといいですよね。