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鉄分

2021/01/15

日々

こんにちは、にこにこスタッフ森田です。


食事の栄養として「鉄分」を意識されたことはありますでしょうか。
女性は不足しがちで、食事量が減るご高齢のかたも摂取不足になりやすい栄養素です。
肉やレバー、赤身の魚に多く含まれるため、たんぱく質の摂取が不足しているかたは鉄分も不足している傾向があります。

鉄分不足の症状としては、疲れが取れにくい、頭痛、めまいといったものがあります。

血液には赤血球(中にヘモグロビン)があり、肺で取り入れた酸素を体中の細胞に運ぶ働きがあります。
このヘモグロビンの生成に鉄分が必須であり、不足することで細胞に酸素が十分にいき渡らなくなります。

肺で酸素と二酸化炭素の交換が行われていますが、血液と細胞の間でも、酸素と不要な老廃物・二酸化炭素の入れ替えが行われています。代謝が良いとは、この入れ替えがスムーズに行われている状態であり、運動時などは特に重要です

この働きが低下すると、疲れが取れにくくなりますし、体の細胞で生じた不要な老廃物の排出が滞りますので、体全身の健康に影響を及ぼします。

また、鉄分不足による症状として、爪の中央が凹むといった変形がみられたり、むずむず脚症候群が起きる原因とも言われています。

むずむず脚症候群とは、座ったり横になっている時に、主に足がむずむずする、ぴりぴりする、痒み・痛みなどの不快感があらわれ、じっとすることが出来ず、症状が強いときは睡眠障害の原因になります。

このむずむず脚症候群が起きる原因としては、ドーパミンの働きの低下が一因と言われています。
ドーパミンは脳の神経伝達物質の一つで、快の感情や意欲、また体の運動調節とも関係しています。

このドーパミンが作られる過程で鉄分が必要となるため、不足するとドーパミンの働きが低下してしまい、中枢神経による運動調節機能に影響し、足の感覚に違和感が生じると考えられています。

また、心の安定に働く神経伝達物質であるセロトニンの生成にも鉄分は必要です。


鉄分は肉やレバーだけでなく、野菜や海藻にも多く含まれています。
ただし、動物性食品と植物性食品に含まれる鉄分の性質は異なります。動物性食品に含まれる鉄分は「ヘム鉄」、植物性食品に含まれるのは「非ヘム鉄」となります。

動物性食品に含まれるの「ヘム鉄」のほうが体内に吸収されやすくなっています。貧血気味のかたは、肉や魚、たまにはレバーなどもメニューに加えられると、たんぱく質も摂取できるためお勧めします。
ちなみに卵に含まれる鉄分は「非ヘム鉄」です。

野菜に含まれる食物繊維は鉄分の吸収を妨げるのですが、ビタミンCは「非ヘム鉄」の吸収を促進する働きがあるため、野菜もバランス良く取ることは必要です。また、良質なたんぱく質も鉄分の吸収を促します。

慢性的に鉄分不足ですと、元々肝臓や脾臓に蓄えられている「貯蔵鉄」が減少している可能性もあり、その「貯蔵鉄」補給のためにも、しばらくは意識的に摂取を続ける必要があります。

サプリメントもありますが、鉄分の摂取には1日の耐容上限量が示されていますので、摂り過ぎには注意が必要です。
他には、鉄鍋や鉄のフライパンで調理することでも摂取できます。
ただ最近ではアルミやステンレス、表面加工の商品などがほとんどで、保管の手間などから鉄の調理器具が使われることは少なくなっています。

調理時に一緒に加熱できる、玉子型の鉄製品などもあるようです。
基本は食事からしっかり摂取することが大切ですが、食事からの摂取が少なく感じているかたは、煮炊きする時にそういった製品を利用されるのも良いかと思われます。


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