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ヒートショック
2020/11/23
日々
にこにこスタッフ森田です。
徐々に気温が下がり、朝晩が冷え込む日が増えてきました。私たちはバイクでの移動が多いため、とくに冷え対策をしっかりしていかなければいけない季節になってきました。
また気温が下がり空気が乾燥すると、風邪やインフルエンザが流行しやすいですので、免疫力を高めるためにも冷え対策が大切です。
体が冷え切った時は温かいお風呂が一番ですね。湯船につかることで免疫力が高まるとも言われています。実際、入浴することで血行は良くなり、リラックスでき、睡眠の質が上がることで疲労の軽減につながります。
ただし、冬場の入浴ではヒートショックに注意する必要があります。
熱いお風呂に入ることが習慣になっているかたもおられると思われますが、ご高齢で高血圧や脂質異常症、不整脈など生活習慣病をかかえているかたはリスクが高まりますので、注意が必要です。
ヒートショックとは、暖房がきいた暖かい部屋から、室温が低い浴室やトイレに移動したとき、急激な温度変化により、体が大きなストレスを受けた状態のことです。
ヒートショックが起きると、血圧が大きく変動し、症状が強い時には脳卒中や心筋梗塞を起こす場合もあります。毎日血圧を測定していますと、夏場に比べ冬場は血圧の変動の幅が大きくなるかたは多くおられます。
1年間でヒートショックにより亡くなるかたは、交通事故で亡くなるかたよりずっと多いようですので、件数としては少なくありません。
対策としては、
- ・リビングなどの室温と浴室(脱衣場)・トイレとの温度差をなくす。浴室(脱衣場)を入浴前に暖めておく。可能であれば暖房器具を設置する。
- ・湯温は38~40℃にする。42℃以上ですと心臓への負担が大きく、血圧の変動も大きくなります。
- ・食後1時間は血圧が低下しやすいので、少し時間を空けてから入浴する。
- ・ご高齢のかたが入浴される時は、ご家族のかたが気にかけるようにする。(ヒートショックを起こし、湯船で溺れる事故も多く起きています。飲酒時は特に注意が必要です)
- ・夜間のトイレはふらつきによる転倒のリスクもあるため、夜間に関してはポータブルトイレを利用する。
熱いお風呂に慣れているかたは、寒い日は高めの温度で入浴されることが多かったかもしれませんが、冬場の浴室やトイレでの事故は多く起きていますので、湯温を下げ、少し長めにつかることで体を温めるのが良いかと思われます。
ヒートショックの対策としては、出来るだけ屋内全体の室温を上げ、部屋によっての温度差をなくすことが大切です。
最近では、デジタル時計などでも温度・湿度が表示されているものがあります。
温度に関しては、体感として感じやすいのですが、湿度は感覚としてはわかりにくく、晴れている日と雨の日では、湿度の値はかなり違っているなと気づくことがあります。
夏場の屋内での熱中症対策においても、温度・湿度は重要な目安となりますので、目がつきやすい場所に置いておくことをお勧めします。
WHO(世界保健機関)は、冬場の室内温度は18℃以上を推奨しています。
ある大学の先生が日本で2000戸ほどの家屋を調査したところ、居間の平均室温は16℃、廊下・脱衣場は12℃だったそうです。多くの家庭では、冬場も室内温度は低い傾向にあるようです。
ちなみに湿度に関しては、50%を下回るとウイルスの働きが活性化し、40%を下回っている時は、特に要注意な状態だそうです。
屋内の温度対策とは別に、日常的に運動を取り入れることも効果的です。普段から体に適度にストレスをかけることで、自律神経や心肺機能をしっかりと働かせ、外気温の変化による血圧の変動への負担を軽減します。
昨年は暖冬でスキー場の雪不足がニュースとなっていましたが、天気の長期予報では、今年は寒くなると言っていました。
今年は特に暖かくし、この冬も元気に過ごしていきましょう。