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2025年問題
2021/03/19
そのほか
こんにちは、にこにこスタッフ森田です。
2025年問題といったことばを聞かれたことはありますでしょうか。
以前から言われていたのですが、あと4年先のことでかなり近づいてまいりました。2025年は大阪万博が開催予定となっており、そちらのほうが印象が強いかもしれません。
太平洋戦争終戦後に、第一次ベビーブーム(1947~1949)があり、とても多くの子供が産まれました。そのかた達は、「団塊の世代」と呼ばれ、2025年に後期高齢者である75歳以上の年齢となります。
すると、後期高齢者の人口は大幅に増加し、およそ2,200万人となります。人口比率では、日本国民の4人に1人が後期高齢者となります。
現在は少子化も進んでいるため、これからは、社会や経済を支える若い現役世代が減少していく一方、高齢者の比率は大きく増加していきます。
その中で、経済、労働、医療、介護と様々な分野で、多くの問題がおきると言われています。
医療、介護の分野では、超高齢化が進むことで需要と供給のバランスが崩れ、現在提供されているサービスを、同じようには受けられなくなる可能性があります。
- ・医療の問題ー年齢とともに、体の様々な部位に不具合があらわれ、病院にいく頻度は増えてきます。若い時と比べ、一つの症状がよくなる時間は長くかかりますし、検査の種類や回数も、年齢を重ねるほど増えてきます。処方される薬も多くなります。高齢者の人口が増加しますと、病院を受診されるかたはますます増えてくるのですが、現在、病院や診療所の数は徐々に減少しています。需要は大きく増加し、供給が減少傾向にあるため、現在の水準の医療サービスを維持することが困難となります。また、医療費も増加するため、国の財政面の負担も大きな問題となっています。
- ・介護の問題ー高齢化が進むことで、介護サービスを必要とするかたもますます増えていきます。医療費と同じく介護保険の利用が増加し、財政面の問題がおきています。また、要介護度の症状が重いかたが、特別養護老人ホームへの入所を希望されても、施設の数が足りないため、入所ができない状態がおきています。入所のために必要な費用の問題もあります。そのため、介護が必要ではあるけれど、入所できずに独りで暮らしている高齢者が増えています。夫婦ともにご高齢で、どちらかが介護が必要となったとき、子供や孫が離れて暮らしているため、その夫か妻が一人で介護をおこなう「老老介護」といった問題もおきています。
4年後には、団塊の世代のかたが75歳をこえますので、2025年問題は避けて通れない問題となります。
国はこの問題に対して、「地域包括ケアシステム」によるサポートを推進しています。
地域で協力し、医療・介護サービスを提供できるネットワークをつくり、日常的に、高齢者の健康状態を確認できる体制の構築が進められています。
早い段階で病気の兆候に気づくことができれば、重症化する前に対応することで、医療の負担の軽減につながり、ご本人の予後も良好となります。
生活習慣病や体力・健康の低下を防ぐための介護予防プログラムを実施し、高齢者が元気な早い段階で、参加してもらえるような働きも進められています。
日本は世界の中でも、長寿のかたが多く、平均寿命はつねに上位に入っています。しかし、人生最後のときまで元気でいられる健康寿命に関しては、少し下がってしまいます。
この健康寿命を改善し、元気で健康な高齢者が増加することで、医療・介護の負担の軽減につなげようと考えられています。
この地域包括ケアシステムの一環として、「在宅ケア」が推進されています。
病院や介護施設の数には限りがありますので、利用・需要の増加を抑える必要があります。
そのために、医療や介護を必要とするかたが、施設でなくご自宅でも生活が送れるような枠組みが構築され、様々なサポートサービスが用意されています。
こういったサービスを利用することで、ご本人だけでなく同居されるご家族の負担の軽減にもつながります。
疾患を抱えているかたには、医療ケアが必要となります。
また、身の回りのお世話や買い物が必要なこともあります。
ご自宅でも健やかな療養生活を送ることができるように、現在の身体の状態を維持・改善することも大切です。
在宅ケアには在宅医療、在宅介護、訪問リハビリ、そして私たちがおこなっています訪問マッサージなどがあります。
ご利用できるサービスは数多くありますので、地域包括支援センターやケアマネージャーのかたにご相談されることをお勧めします。