ブログ・お知らせ

ブログ・お知らせ

骨の健康

2021/04/16

そのほか

こんにちは、にこにこスタッフ森田です。


体を動かすには筋肉の働きが必要ですが、その土台となるのは骨格(骨)です。

骨には、体を支える、内臓を保護するといった役割があります。他に、血液成分である赤血球や白血球は、骨の内部の骨髄にてつくられています。
また、ミネラルの一つであるカルシウムの貯蔵庫としての役割もあります。

骨を強くするためには、カルシウムを多く含む食品をとることが大切である、とよく言われます。
カルシウムは骨を構成する主要な成分ですので、食事からの摂取は重要です。

カルシウムは骨だけでなく血液中にも存在し、常に一定の量が維持されるよう調節されています。
その理由としては、筋肉の収縮、神経の伝達時にカルシウムが必要であり、もし血液中のカルシウム量が減少すると、筋肉や神経の働きに影響がおきてしまいます。

それを防ぐため、血液中のカルシウム量が減少すると、骨に含まれるカルシウムを溶かし、血液中のカルシウム量が補われるよう、体内では自然と調整されています。

この調整は、少量ですと問題はありません。ところが、骨から血液へのカルシウムの流出が続きますと、骨のカルシウム量が減少してしまいますので、食事からの摂取が必要となります。
しかし現在、日本人のカルシウムの平均摂取量は少なくなっております。


皮ふは内側から絶えず新しい組織がつくられ、古くなった組織は外側に移動し、最終的にアカとしてはがれ落ちます。

骨は、博物館に展示されている化石など、固まった状態で長期間残っています。
そのためか、生物の体内でも変化せず固まっている感じがしますが、実際は皮ふと同じように、組織はたえず新しく作り変えられています

古くなった骨の組織をこわす働きと、反対に新しく作り出す働きがあり、成長をおえた成人では、通常この二つのバランスがとれています。
それにより、安定した骨の状態が維持されています。

しかし、加齢にともない、骨が作られるよりもこわされる働きが高まることで、骨量は徐々に減少していきます。
他に、過度のダイエットによる栄養不足や、慢性的な運動不足が原因で、若いかたでも骨量の減少がみられるそうです。

骨量の最大値は、成長期の段階でほぼ決まるようです。
筋肉にも似た部分はありますが、中高年のかたでも本格的にトレーニングをおこなえば、20代の筋量を上回ることができます

しかし、骨の場合は、成長期に最大値が決まってしまうため、それまでしっかりと骨を育てることが重要です。そして、成人後はその骨量の減少をいかに抑えていくかが大切です。


そのためには、食事と運動が必要となります。

食事面では、骨量の減少を加速させるものとして、アルコール、カフェイン、糖分の取り過ぎ、喫煙などがあります。
反対に、骨の健康につながる栄養素として、次のようなものがあります。

  • カルシウムー骨の健康面において、最も耳にすることが多いと思われます。日本人は摂取が不足しがちな栄養素です。乳製品・小魚・豆腐や納豆などの大豆製品にも多く含まれています。

  • ビタミンDーカルシウムが腸で吸収されるとき、助ける働きをします。ビタミンDが不足しますと、カルシウムは吸収されずに排出されてしまいます。魚・きのこ・卵に多く含まれています。他に、免疫力を高めるといった働きがあります。このビタミンDは、日光に当たることでも体内でつくられます。紫外線が弱まる冬場は、意識的に日光にあたる時間を設けることをお勧めします(15~30分程でも効果はあるようです)

  • ビタミンKー新しい骨組織の形成をたすけます。また、ビタミンKは、出血時に血液を凝固させるといった働きがあります。納豆・卵黄・緑黄色野菜に多く含まれています。

  • ・他にビタミンC、マグネシウム、亜鉛なども骨組織の形成に関わっています

豆腐や納豆など大豆食品は、カルシウムとビタミンKが両方含まれています。
また、大豆にはイソフラボンといった成分が含まれています。このイソフラボンは、女性ホルモンであるエストロゲンと似た作用があります。

エストロゲンには、骨からカルシウムが溶け出すのを防ぐ作用があります。
大豆イソフラボンは、このエストロゲンと似た作用をもつため、骨量減少の予防に効果的な栄養素です。

さらに、大豆にはタンパク質も多く含まれています。
筋力の維持に必要ですし、骨の構成成分にもタンパク質は含まれています。大豆食品は、味が苦手でなければ、是非とも普段の食事に取り入れることをお勧めします。
 

そして、骨の健康には運動、そして骨に負荷がかかることも非常に重要です。

宇宙飛行士は、宇宙ステーションで長期滞在している間に、骨密度が大きく低下するそうです。

正確に計算された栄養食を食べ、無重力状態でも筋力トレーニングできるよう開発された、特殊な機器で毎日トレーニングをおこなっています。
それでも、骨密度、筋力、平衡機能、血圧を調整する循環機能など、様々な体の機能が低下するそうです。

これは、無重力状態により、地上では、常に存在する重力といった負荷がかかっていないことが原因です。

骨は筋肉と同じように、負荷という刺激が加わることで、次はその負荷に耐えられる強さをもった、新しい組織がつくられます。

筋力トレーニングをすることでも、骨には負荷がかかります。
骨と筋肉は腱といった組織でつながっており、トレーニングにより筋肉が収縮した時の刺激は骨へと伝わります。
宇宙では、基本の重力がかかっていないため、骨量の低下がみられますが、筋力トレーニングをおこなうことは筋肉、骨の健康どちらにとっても効果はあります。


また、骨は、適度な衝撃が加わることでも、新しく組織がつくられます。
ウォーキングや、階段の昇り降り時の、かかとから伝わる衝撃が、骨への刺激となります。

元気なかたでしたら、屋外での少し速めのウォーキングがお勧めです。
しかし、それが難しいかたでしたら、室内にて、「かかとを上げてからストンと落とす」といった動作を何度かおこなうことでも、骨には刺激として伝わるそうです。

骨・筋肉はどちらもとても大切で、ともに食事と運動により、健康が維持されます。
しっかりと体を動かし、おいしく食事をとり、元気な骨・筋肉を目指しましょう。

< 戻る